HOME
当センターの特徴
交通事故と遭った時
事故治療の流れ
むちうち症
当センターの治療法
よくある質問
治療費と保険適応
患者様の声
スタッフ紹介
院内風景
アクセスと診療時間
事故情報ブログ

 

 

 「むち打ち症」の起こり方

 「むち打ち症」の起こり方は、大きく分けて正面衝突、側面衝突、追突によるものがあります。
人間の首の動きの正常範囲は、一般的に前後方向ともに60°程度とされています。
その運動範囲以上に屈めたり(屈曲)伸びたり(伸展)した場合、首の周辺の組織(軟部組織・・骨を囲んでいる靭帯など)が伸びたり切れたりしてむち打ちの症状がでるのです。
中でも、後方より衝突された「追突」によるものが、むち打ち症の全体の90%を占めるといわれています。

 正面衝突の場合は、首はまず前に強く曲げられ(屈曲)、その後伸展することや、一般的に危険を予知出来る場合が多いので、首の筋肉が緊張状態になり、伸展や屈曲を筋肉の力で減らすことが出来ることから比較的軽度のむち打ち症状で済みます。

 それに比べて追突の場合は、まず先に後ろへ強く伸展し、その次に屈曲することになります。

 全く危険予知していないことが多いので、首の筋肉は弛緩していて、軟部組織(靭帯)のみに過大な力が加わり、損傷が起こり易くなります。

 また、そのような過伸展・過屈曲(正常な可動範囲を超えて伸展、屈曲が起こること)がなく振れは小さくても、衝撃が大きければむち打ち症状は起こりうるとも言われています。
 

 次に、側面に衝突された(側突)場合は、首は先に衝突を受けた側に強く曲げられ、次に反対側に動きます。
側突の場合は、頭、頸が肩に当たるまで側屈しますが、それ以上は曲がりません。
この場合、角度によっては複雑で多彩な損傷を受けることになりますが、重度になると引抜き損傷といって、脊髄神経が引抜かれてしまうことがあります。

 自動車が側面から衝突を受けると、乗員の体は衝突受けた方向に強く曲げられ、次に反対側に動きます。

 「むち打ち症」の分類

 「むち打ち症」とは、その起こり方をさすものですが、その病態から一般的には次のように分けられています。

 「バレー・リュー症候群型」

 後頚部交感神経の刺激症状として、目の症状や内耳の症状、心臓の症状、咽喉頭部の症状などを呈するが、耳鼻科、眼科、内科などの他覚的所見は乏しいため、自覚的愁訴が主となります。

 

 「頚椎捻挫型」

 むち打ち症の中で最も多く、70%を占めるといわれています。
足首などを捻挫した時に内出血が見られますが、それと同じ様なことが首の周りに起こっていると見なされるものです。
頚椎の骨の周囲にある靭帯や骨と骨の間にある関節包などが損傷されたものです。

 「神経根症状型」

 脊髄の運動神経と知覚神経が集まっているところを「神経根」と呼びます。
この神経根の周りに腫れが起こったり、引抜きのような損傷が起こると、それぞれの神経がコントロールしている部位に症状があらわれます。
神経学的検査などにより、他覚的所見が認められます。

 

 「むち打ち症」の症状

 「むち打ち症」の症状には個人差があり、事故状況や、被害者の体質・年齢などによっても症状が違ってきます。
事故直後は、脳震盪の症状として短時間の意識障害を起こすことがあります。
また、重症の場合は、脊髄の周りの腫れや内出血により手足が麻痺したり失禁したりすることがあり、その場合、進行の状況によっては手術の必要も考えられます。
頚部の損傷の部位や程度によって異なりますが、一般的に以下のような症状が出てきます。

首、肩、頭部の痛み

首の痛みとその周辺(頭部、肩、腕、手など)の放散痛

吐き気、嘔吐

肩、腕、手などへのピリピリした神経痛

首の可動制限

症状が慢性化すると、首のこわばりも加わります。

  ※ 以下のような事が起こっている可能性があります。

 筋肉の損傷・靭帯の損傷・神経の圧迫、損傷・椎間板の損傷骨の損傷・血管の損傷・脊髄の損傷・炎症

・・・など様々な事が起こってしまいます。

  症状を大別すると次のようになります。

 頚部の捻挫を主とする症状

 頚部の筋肉や靭帯、関節包の損傷によるものです。
脊髄に損傷がなく、強い自律神経失調症状やはっきりした神経根症状もみられない、主として頭痛、頚部の疼痛、頚項部筋肉の圧痛、頚部の運動制限を中心としたものです。

 神経根の障害を主とする症状

 神経根に腫れや引き抜き損傷がおこると、それを支配している領域に症状がでます。
上位頚椎の場合は大後頭神経支配領域の放散痛及び神経の圧痛、下位の場合は首から肩、腕にかけての放散痛、しびれ感、上肢の筋力低下、筋萎縮、運動及び知覚障害などが起こります。
スパーリングテスト、ジャクソンテストなどと呼ばれる神経学的検査によって、他覚(客観的)所見や皮膚の知覚部位と一致する障害、腱反射の異常などで診断されます。

 自律神経の障害を主とする症状

 椎骨脳底動脈の血行不全により、その支配下の視床下部、脳幹部の血流減少により起こります。
首や肩の症状は強くなく、「頭痛、頭重、眼精疲労、耳鳴り、難聴、めまい、声のかすれ、記憶や集中力の低下」、内臓の症状として「食欲減退、消化不良、吐き気」などの胃腸障害がみられます。

 髄液圧の低下による症状

 2000年ごろから知られるようになった「低髄液圧症候群」といわれるもので、むち打ち症などの外傷により髄液が漏れ、髄液圧が低下することです。
頭痛、めまい、はきけ、集中力・思考力の低下、脱力感、視力障害など種々の症状がみられます。

 

「むち打ち症」の治療

「むち打ち症」の治療は、受傷からの時間的経過により、急性期、亜急性期、慢性期に分けて行うのが一般的です。「むち打ち症」の70パーセントを占めるといわれる「頚椎捻挫」を中心に治療法を述べていきます。

 急性期(受傷〜1ヶ月)
 

 切り傷などの出血が止まり、傷口が塞がるまでの期間(組織が瘢痕化する期間)は3週間といわれていますが、他の外傷も同じです。
程度にもよりますが、ゆとりをもって受傷時から1ヶ月程度と考えられます。

 頚部の安静と固定。
初期の安静は重要とされ、後遺症を左右するとも言われます。
入院については、頚椎捻挫には必要ないというのが一般的です。
ただ、神経根症状、知覚障害、麻痺などがはっきりしている場合は、急性期期間程度の入院が必要とされます。
ギプスやカラーなどで固定します。
固定期間が長くなると、筋肉の拘縮や萎縮などにより心理的にも良くないとされます。

 亜急性期(1〜3ヶ月)
 

 組織の瘢痕を経て周囲とほとんんど同じ柔軟性を取り戻し修復が終わるのに8週かかるといわれています。
約2ヶ月ですが、それに急性期に1ヶ月固定されると頚椎の可動が低下するので、その回復も含めて機能的に修復完了する期間を受傷後3ヶ月と見たものです。
それ以降は「慢性期」とされます。

 亜急性期の治療は、運動、温熱、牽引といった物理療法が中心となります。
固定により弱化した頚部の筋肉を強化し、頚部の運動性の回復を図るものです。
運動療法は、自動運動や筋力強化により、頸の筋肉を伸ばしたり縮めたりすることや、固定により弱くなった筋肉を強化し、運動性の回復と血液の循環を改善するのが目的です。
温熱療法としては、ホットパック、赤外線、低周波等があります。
牽引は筋緊張が強い時は禁忌とされています。

 慢性期(3ヶ月以降)
 

神経根型の場合は、脊髄の造影と椎間板造影などの諸検査をもとに手術療法も考えられます。
その他に後療法として、整骨、運動療法があります。
 

 交通事故後遺症

 交通事故による衝撃は事故の状況によりますが、体にいろいろな歪みを引き起こします。
交通事故後遺症は一番多いのは首に損傷を受ける「むちうち症」です。
体の内臓器等は背骨や肋骨によって保護されていますが、首は一番不安定な部分であり、一番衝撃に弱い場所といえます。
 むちうち症は外力で首の筋肉が前後に大きく揺さぶられることで首周りの軟部組織が損傷を受けた状態です。
この時に頚椎の歪みを伴うことがほとんどです。
交通事故の場合、受傷直後はあまり症状がでないことが多く、たいしたことはないと思っているうちにだんだんと症状が出てくるのが特徴です。

 

 患者様一人一人の症状に合わせ、最適な診療プランを提案し、マッサージ、鍼灸、整体、オステオパシー等の治療法を使い、痛みのある部分と、その原因となる部分の両方を治療し、早期回復を目指します。